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昭和大学藤が丘病院医療事故報告書 全文を公開します


はじめに

それは、一本の電話からはじまりました。

 2002年10月1日 腹腔鏡による副腎腫瘍摘出手術を受けたM子(29才)さんは、手術後に急変し、ただの一度も目覚める事なく27日後に亡くなりました。M子さんが受けた手術は、きちんとした能力と技術を持った医師であれば、危険性は全くないという手術でした。しかし、その結果は、ご本人はもちろん、家族にとっても絶対に受け入れることのできない酷いものでした。大切な我が子を亡くしたご両親は、その日から決して認めることのできない「死」の真相を知るために立ち上がりました。

 そんな、ご両親がM子さんの死の直後に、僕の著書「これで安心!病院選びの掟111」(講談社)を書店で手にし、「この本を手術前に読んでいれば・・娘の死は防げたのでは?」という強い疑念から、出版社を通じ、ご連絡を頂いた一本の電話が全てのはじまりだったのです。

 電話機の向こう側から聞こえてくる、「二度とこんな悲劇を繰り返さないために、会葬者の方々に香典返しとして貴方の本をお配りしました」というお母様の言葉に、何か大変な事が起きているという予感からか、しばらく声も出ませんでした。
まさに、その瞬間が、ご両親と一緒に多くの苦難を乗り越えた真相究明の旅の始まりでした。

 それは、僕が父親の医療事故で果たす事のできなかった、残された家族にとって「何故死んだのか?」という真相究明が残された者にとってどれほど重要かという事実。また、ジャーナリストや市民活動の中で、たくさんの医療事故や医療ミスを検証した経験などから、単に事の善悪にこだわるだけでなく、「医療界が過ちから学ぶ事」がいかに重要であるかという真実を証明するための機会でもありました。さらに、今回のケースでは医師や病院が「自らの過ちを自らの手で正しく検証する」という取り組みが、患者や社会だけでなく、事故を起こした医療機関のためにも、何よりも重要だという真実を証明したともいえる事案でした。そして、客観報道とは名ばかりで、専門家の発言を盲信し、自らの手で真実を検証する気概のない、ジャーナリズムの本質を忘れたマスコミやジャーナリストにとっても強烈なパンチを放ったのではないでしょうか。

 最後に、治療とは決して呼ぶことのできない酷い手術から、3年という長い時間を経てようやく遺族が納得できる調査報告書の完成にたどり着きました。外部調査委員の一人として参加できたことや、今日まで我慢強く戦ったご両親ならびにサポートしてくれた多くの仲間に感謝いたします。

 亡くなったM子さんのために、この報告書が一人でも多くの医療関係者に読まれることを望みます。

M子さんのご冥福を心よりお祈りいたします。

2005年10月

伊藤 隼也



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前編のダウンロード 約1.5MB

<目 次>

第1 委員会審議の内容
第2 死亡事故の事実経過
第3 事故原因の解明に至る事実経過
第4 死亡事故の確認と医療行為の評価


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後編のダウンロード 約1.7MB

<目 次>

第5 過誤発見の遅延についての評価
第6 患者及び遺族への対応についての評価
第7 手術過誤を惹起した医療体制の問題点
第8 事故再発防止のための対策
第9 具体的提言
   おわりに 

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